こんにちは!
のびのびのんです!
吉幾三さんの【TSUGARU】が「何言っているかわからない!」と話題になっていますね!
津軽弁ネイティブスピーカー(笑)の私は初見でほぼ言っていることがわかったのですが、
聴いて面白かった半面、ちょっぴり切ない気持ちになってしまいました…。
そんな「TSUGARU」を標準語に翻訳してみたので、ぜひ切ない気持ちも感じてくださいね(笑)
なお、動画に字幕が現れるので、翻訳はその字幕の区切りに合わせて改行しています!
一部改行が見づらい箇所がありますが、ご了承ください~。
「TSUGARU」歌詞 1番
「お宅のおじいさんおばあさんどうしてるの?」
「うちのじいさんばあさん、去年亡くなったわ」
「お宅のお兄さんはどうしてるの?」
「うちの兄さんはどうしてるのかわからないんだよね。
東京に行ったって聞いたけど、東京のどの辺にいったんだか
さっぱりわからないんだよね、うちの兄
バカでバカで仕方ないんだよ。」
「お宅のお姉さんはどうしてるの?」
「うちの姉さんはアメリカに行ったわ。
結婚したとかしないとか…。
戻ってこないバカな子でさ。
子どもができたとも聞いたけど、
男か女かわもわからない。
お祝いのお金も包んでないし
本当に人に迷惑ばかりかけてるんだよね。」
話せば「こうやって言ってたよ」と言われるし、
話さなければ「あの人全然自分のこと言わないんだよね」と言われる。
話せばいいのか悪いのか
話さなければいいのか悪いのか
春夏秋冬知っていますか
花咲き、ねぶたに、紅葉と
雪降る厳しい四季感じ
生きてることを知っていますか
津軽の言葉をなめるなよ!
「TSUGARU」1番 個人的解釈
2人の人物の会話で成り立ってる1番。
一方が相手の家族の近況を聞いています。
いきなり「死んだわ」で始まる強烈な歌詞w
次の兄、姉エピソードも絶縁状態になってて切ないものを感じますね…!
ちなみに兄、姉と言っていますが息子さん、娘さんのことを話してると思います。
親同士が子供の話をしていて「〇〇さんちのお兄ちゃんは何年生になったの?」の名残かと。
実際、県外出てって帰省しない、連絡も途切れ途切れという話はちょこちょこ耳にします。
「こんな田舎に興味ないわ」といった心理なんですかね。
そしてサビの「しゃべればしゃべたで~」が悲しい!!
話しても話さなくても噂される!!( ;∀;)
けどこれは田舎だけでなくどこでもあることかもしれませんね。
あとは青森の四季の紹介。
この通り、青森の四季は
桜!!ねぶた!!紅葉!!雪!!
で終わります。
「TSUGARU」歌詞 2番
「すごく雪が降るね、夕べから
どこにも行けないよ、これだったら
滑って転んだわ、あの橋で
アゴを欄干(橋の手すり)にぶつけたわ
おでことお尻にイボ(青あざ)できて
今から行くんだよ、医者に
なんだかよくわからないんだよね、夕べのことだから
痛くてダメだから行ってくるわ
太ももとヒザも疲れ溜まってるから
その辺も医者にみてもらって
(その後)温泉に入ってくるよ、今日は
晩には戻ってくるから、家に来なよ!
モヤシとネギあるから、もつ(もつ鍋)食べよう
一杯やろうよ、今夜
おばあさんはいないさ、誰も家にいないよ
電話するわ、帰ってきたらー」
話せば「こうやって言ってたよ」と言われるし、
話さなければ「あの人全然自分のこと言わないんだよね」と言われる。
話せばいいのか悪いのか
話さなければいいのか悪いのか
今なら会えるから帰っておいでよ
季節や自然が待っている
何年故郷に背を向けるんだ
そのうち絶対バチが当たるぞ
生まれた津軽をなめるんじゃねぇ!
「TSUGARU」2番 個人的解釈
2番は会話のうち、1人の内容だけを紹介するスタイル。
雪で滑って転ぶは死活問題です。
そこから寝たきりになる人数知れず。(この歌の人は大丈夫そうだけど)
整形外科はおじいさんおばあさんの憩いの場。
あと青森県民は温泉が大好きで、人口10万人あたりの銭湯数は8.40件で日本一。
車の中にお風呂セット常備している人たくさんいます。(私もです)
お家におばあさんがいないうちに飲もうぜっていうのは、おばあさんがいると「飲みすぎ!」って怒られるからですね。
これはどこにでもありそうな風景。
サビで突如現れる「今なら会えるから帰っておいでよ」で急に切なさモード解禁。
これまでの威勢のいい感じからちょっと弱々しさを感じますね。
これ、3番への伏線ですよ…!
ところでこの歌の方、
「なんだかよくわからないんだよね、夕べのことだから」
って言ってますけど、きっと酔って転んだから記憶ないんだと思う。
私一度、激しい雪の降る中、道に人が倒れてるのを発見。
慌てて救急車呼んだら酔って寝てるだけでした。
死ぬよ…!!
「TSUGARU」歌詞 3番
青森、弘前、五所川原
八戸、むつ、鰺ヶ沢
食べるものはおいしいし、お酒もまた(おいしいよ)
三方を海に囲まれて
それでも県外へ出ていくバカな奴がいる
戻ってこないだろ、子どもたち
こっちは子どもが青森に帰って来ればお土産持たせるのに
向こうは帰ってくるとき持ってきたことはない
(渡したお土産に対して)「お菓子なんかいらない、金くれ」
「田畑や山林(親世代が持ってる土地)どうしたの?
親が死んだら売るよ」「何もお前に譲らないぞ!
100歳まで生きるんだ!お前には何もやらない!
化けてでてやるよ、死んでから
枕元に立ってやる
覚えておけよ、わが子よ
お前ら歳取れば同じ目にあうんだからなー!」
話せば「こうやって言ってたよ」と言われるし、
話さなければ「あの人全然自分のこと言わないんだよね」と言われる。
話せばいいのか悪いのか
話さなければいいのか悪いのか
幸せなんだと思うなら
産んでくれた両親に会いに来な
あと何回親の顔見れると思ってるんだ
19~20歳の子どもじゃないんだから
青森全部をなめるんじゃねぇ!
「TSUGARU」3番 個人的解釈
3番歌詞。
多分、1番で出てきた兄さまか姉さまが帰ってきたんだと思う。
で、その親子の会話。
子どもは「金くれ」からの「土地どうした?お前ら死んだら売って金にするわ」。
ヤバさ全開。
それに対して親激怒。お前に遺産は渡さん!化けて出てやるー!と宣言。
と言いつつも、なんやかんや土地譲るんですよ。
だから「お前らも年取ればこうなるんだぞ」って言ってるんですよ。
でなければ子どもたち同じ状況にはなりませんもん。
3番は若者というより30~50歳くらいの中年に向けたメッセージですね。
本当、親が死ぬまでにあと何回顔を合わせられるのか。
親孝行したいときに親はなしとよく言いますが、そうならないようにという吉幾三からのメッセージだと思います。
親は元気なふりして虚勢をはります。
けど実際は雪で滑って転んじゃったりして、田舎で年寄りだけで暮らしていくのは大変なんですよ。
青森をなめるな!と言ってますが、実際は青森のことも気にかけてほしいんですよね。
「TSUGARU」は面白いけど切ない歌だった
というわけで、「TSUGARU」の歌詞翻訳と個人的見解を述べてみました。
何気なしで聴くと「意味わかんねww」っていう曲だと思います。
けど歌詞をわかって聴くと、「あぁ親に会いに行こうかな」なんて思う、ちょっぴり切ない曲でした。
今度の連休や年末年始、実家や故郷に帰って親に会ってみませんか?
美味しいもの食べながら、ゆったりとおしゃべりするのもたまにはいいものですよ。
コメント